楽園喪失

脳と直結(徒歩1分)

初めてホラー映画を観たゾ(犬鳴村)

初めてホラー映画を観ました。

 

実家が怖がりで、ホラー系バラエティからもののけ姫まで視聴禁止の家だったので子供の時にも観ておらず、一人暮らしをしたものの映像の怖いものは怖く、ここまで観ないで来てしまったってわけ~。

 

読む怪談は昔から好きで教室の後ろに置いてあった怪談話の文庫本とか図書室で学校の怖い話シリーズを借りたり、洒落怖読んだりSCP読んだり今は禍話リライトを欠かさず読んでおります。

嘘、禍話リライトは自己責任(読んだら来る)系以外を読んでいます。
だって怖いから…。

ホラーゲームはSIRENナナシノゲエム目と返校だけ自分でやったことがある。

と、いうことで、怪談が映像になるとこうなるんだ!という新鮮な驚きも得られ、よい経験になりました。


■此度観た映画は犬鳴村・恐怖回避上映

友達のアマプラに犬鳴村の恐怖回避上映がオススメされており、確実にオモロイ系の字面!となり、その場で再生した。

応援上映の字幕とか効果とか入るバージョンって感じなのかな?
応援上映を観たことが無いので分からないが…。

BGMが無い部分に日常系みたいなホノノンとした曲が入っていたり、顔のアップの部分ではSnowみたいになったり、吹き出しがついたりテロップが入ったりするやつです。

良かった部分としては、


・ビックリポイントの手前になったら、どこに何が出てくるのか+カウントダウン+出てくる時もカワイイ加工やモザイク加工

・序盤の怖い現象が絶え間なく起きる部分は、恐怖回避演出も怒涛のゴキゲンBGMや効果音にテロップ、きらめきやハートマークのモヤモヤが画面淵に

・終盤の、絵面的に一番ショックであろう見どころの画面は完全に見えないようにモザイクがかかる

・中盤~終盤からは、語りが中心になり、物語的に哀れな部分や良心が痛む場面も多くなる。
オバケが出ないことで恐怖回避演出も大人しくなるため、特に一番盛り上がるところは視聴者も恐怖回避演出を忘れて色んな思いを抱く場面ですが、ここで一気に大量の悪ノリが噴出、物語に対して悪趣味な吹き出しも渋滞していた。
「この内容でその茶化し、ウワッ…」と思うけど、物語への没入感は一気に失われるので、恐怖回避演出としては大成功ですよね、作品作った側だったらキレそう!


この辺です。


文章の怪談ではなく、怖い映像や雰囲気を感じたくてホラー映像を観る人にとって大事だと思われる部分が片っ端から漏れなく潰されていた。

逆に、「怖い映像観たくない!でも怪談は好きだから、有名な犬鳴村テーマの話は気になる!」という人は、怖い演出だけピンポイントで観たくないんですよね。

「民俗系ホラー」の空気だけ感じたいというか、語りの部分だけ知りたいというか…。
実際、怖いところってどっちかというとビックリポイントだったり、グロポイント(だと思う)だったので、完全に見えなくなっても、話を観るには殆ど支障が無いんですよね。
見えないと支障がある部分は茶化しになっていた印象。

■内容は?※少しネタバレかも!






※少し飛ばしたり、声が小さくて聞きとれない部分があったので、内容について間違っているところがあるかもです…!
犬鳴村の内容については、面白かったです。
終盤は、あの女の人達が被害者なのに化け物になっちゃうのは、他者からの呪いなのか、彼女達自身の恨みからなのかという理由や、血の仕組みも分からず仕舞いで勢いで感動し、その流れで落とすと言った感じの流れに加えて、ラストも解決しないエンドでしたね。

なんというか割とガバガバだったけど、個人的には怪談ベースのエンターテイメントなら意外とこれでも良いんだな~と思いました。
中盤の「あの村で何があった」というのがハイライトだから、あれを観ることが出来た時点で民俗系怪談好きとしては一本分観たな…。という気持ち。

あとは人間のようにクッキリした強オバケ(?)のお兄さん。
この人が見たくて続き観ちゃいますよね。
真相を知っている上に視える触れる+意思は強い儚い素朴系美青年、好きだもの。

あの景色良いところで主人公が彼の腕ガッシ!と掴むところ、「触れるんだ!?」と思った。

ここ、好みだと思うけど、掴もうとした腕が幽霊的にスカると、よりキャラクター的印象が強くなってしまいそうなので、作中の様に、物質として存在しているのが物語に意識持って行きやすくて良かったな~。と後から思いました。

あと爺ちゃんが良い人…


ホラー映画(他のは未試聴だけど)は映像なので、怪談だと3行くらいで次に進む部分も、時間経過を描かなきゃいけない故に急に生々しくなりますね。

この怪談での3行というのは、例えば葬式シーンだと「来客の顔ぶれと悲しむ雰囲気」で1行、「お前のせいで明菜が死んだ!」という暴れシーンで2行とかですかね。


私の中で(そういうものなのかもしれないけれど、そういうものとして断定するのも怖いので)文章の怪談って、自分より距離があると思う。
その距離って、没入感や感情移入、共感の度合いのような気もして、他人事として、興味の対象として読んでいるのかな?と思いました。

それが映像になると、急に自分の話になるので怖くて観れないのかも。
ビックリポイントの問題が大きいけど。

ビックリポイントといえば、的を得ない問いかけを短い1行で改行して、何行も続けて、最後に「あなたの後ろにいるのは誰?」と書いて驚かせる、洒落怖スレであったやつ、ご存知でしょうか。

あれ、文章なのに本当に心臓に響くビックリをさせられて、未だに許さん!!!!という気持ちです。

 

色々書いたけど、結局はビックリポイントのためホラー映画が観られないのかもな~。